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【がん医療連携体制】

あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。今年初のメールマガジンは、「医療法」と「がん対策基本法」の二つの法律によって規定されているがん医療の連携体制についてお話しいたします。
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▼【 がん対策基本法 ! 】  
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2007年に「がん対策基本法」が施行されました。目的は、「がんの予防」「早期発見の推進」「がん医療の標準化の促進」「がん研究の推進」などです。

例えば、どこに住んでいても適切ながんの治療・医療を受けることができるように国や都道府県は体制を整備しなければならなかったり、国民には生活習慣の改善やがん検診の受診などでがんの予防・早期発見に十分な努力が求められたりという内容が盛り込まれています。

また、国のがん対策の最も基本的な協議会として「がん対策推進協議会」が厚生労働省内に設置されています。協議会のメンバーは、学識経験者、がん診療従事者、患者及びその家族、さらに遺族の代表から構成されています。
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▼【 がん診療連携拠点病院の整備! 】  
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国内のがん診療連携拠点病院のネットワークは以下のようになっています。

         【国立がんセンター】
             ↓
      【都道府県がん診療連携拠点病院】
             ↓
       【地域がん診療連携拠点病院】
             ↓
     【標準的がん診療を行う病院・診療所】
             ↓
   【在宅緩和ケア・終末期ケアを行う病院・診療所】

■ 国立がんセンターの中央病院・東病院
国立がんセンターの中央病院および東病院は地域がん診療連携拠点病院や都道府県がん診療連携拠点病院の支援や専門医やその他の職種の育成等の役割を担うこととされている。

■ 都道府県がん診療連携拠点病院
地域がん診療連携病院を統合するものとして各都道府県に概ね1箇所都道府県がん診療連携拠点病院が整備されている。がん専門医療従事者への研修の実施やがん診療連携協議会の設置、情報提供、症例相談や診療支援の実施が求められる。

さらに、都道府県の地域連携クリティカルパスの整備を行うことが望ましいとされており、東京都でも都立駒込病院を中心に5大がんの連携パス整備の協議会が開始されている。

■ 地域がん診療連携拠点病院
各都道府県には、医療法に基づく地域医療計画と整合性を図って地域がん診療連携拠点病院が二次医療圏に一箇所程度整備され、診療体制、研修体制、情報提供体制の3項目について指定要件が盛りこまれている。

これらの地域がん診療連携拠点病院は4年ごとに指定の更新を受ける必要があり、現時点で指定を受けている病院も次の更新の時期に実力が伴っていなければ、指定から外れるということもありうる。
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▼【 がんの地域連携クリティカルパス ! 】  
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■ がん連携パスに求められるもの
治療内容や医療機関ごとの役割分担が明記されていることや連携パスのバリアンスの評価など質を保証するための行程表が必要。

■ がん連携パスの先進的事例
現時点で全国でお手本とされている最も先進的で優れたパスとして、神奈川県の済生会若草病院の消化器がんのパスが有名。このパスは、胃がんと大腸がんの手術後の再発予防及び再発の評価を行うためのパスで服薬スケジュールや副作用の説明、高額医療費申請のツールや診療所のコスト分析シートのような支援ツールが充実している。

■ がん連携パス開発のタイムスケジュール
 がん診療連携拠点病院の整備に関する指針ということで次回の更新にあたる2012年4月1日からは、5大がん(肺がん・胃がん・大腸がん・肝臓がん・乳がん)について地域連携クリティカルパスを整備することが施設要件になるため、遅くとも更新の認定作業が開始される2011年10月には連携パスの整備が必要になる。

■ がん連携パスの普及行程
まずは、5大がんについてそれぞれのプロトタイプを提示し、次にがん診療拠点病院の医師や職員に対して講演会を開催。そして各地での検証を踏まえ、具体的・実用的な連携パスを提示し、継続して運用できるように「調整する組織」やがん体制のあり方を検討。

地域クリティカルパスはがん医療の質と安全を保障し、日本全国どこに住んでいても同じような医療を受けることができるようにするためのツールです。パスを作ること自体が目的ではなく、パスを使うネットワークを構築し稼働することが目的です。
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▼【 医療法の改正によるがん医療連携体制 ! 】  
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医療法は2006年に改正され、翌年に地域医療計画が都道府県ごとに策定され、2008年から5ヶ年計画として実行されています。

■ がんの医療連携体制
がん診療連携拠点病院が専門的診療を行い、一般病院でも診療ガイドラインに準じた精密検査、確定診断、専門診療後の治療、初期段階からの緩和ケアの実施、身体症状の緩和や精神的・心理的な問題への対応を行う。

療養期になるとホスピスや緩和ケア病棟のある病院や在宅ケアを行う診療所が患者の意向を聞いて療養を支援する。 

■ がん診療連携拠点病院の機能
化学療法や放射線治療も組み合わせた集学的治療、緩和ケアチームによる治療初期段階からの専門的な緩和ケア、精神的・心理的な問題への対応を含めた全人的な緩和ケアの三つの実施が目標とされている。

■ がん診療拠点病院の指定・配置
東京都の場合には、地域がん診療連携拠点病院12箇所だけでは足りず、独自の施策として「東京都認定がん診療病院」を10箇所指定している。その中には、これまで地域がん診療連携拠点病院であった東京厚生年金病院や日本医科大学山永山病院なども多数含まれていす。

■ 地域医療計画による指標
地域医療計画は5ヶ年計画で、行政の計画として数値目標を立て、進捗状況を評価していくことになっている。東京都では、がん診療連携拠点病院数、地域連携クリティカルパスの整備状況、がんの年齢調整死亡率の三つを地域医療計画に盛り込んでいる。
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▼【 がんの在宅医療 ! 】  
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内閣府が行った国民世論調査によると約90%の方が自宅で最期を迎えたいと願っている。しかし、実際にはその中の約60%の方が病院などの自宅以外で最期を迎えている。重症患者であっても最期まで自宅で暮らし続けたいと希望する方の願いが叶うような体制作りが必要。

そのためには、365日24時間体制で看取ることができる在宅療養支援診療所を中心にデイケアセンターや訪問看護ステーション、特にがんの場合には、疼痛緩和のためのモルヒネ等の麻薬製剤を十分に活用できる訪問看護ステーションなどの整備が重要である。

地域医療連携の㈱メッドスターの「地域連携室」係