【地域医療連携ネットワーク】
今回は、全国で実際に行われている地域医療ネットワーク構築の事例ついてお話しいたします。
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▼【 疾患別の地域ネットワークの特徴 ! 】
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地域医療連携のネットワークのタイプとして「地域中核病院主導型」「医師会主導型」「行政主導型」「在宅療養支援診療所主導型」などがあり、最も多いタイプは「地域中核病院主導型」です。
病気別のネットワークの特徴は、次のようになっています。
■ 【がん】
各都道府県に設置された「がん診療連携拠点病院」が中核となります。「がん診療拠点病院」に求められているのは、集学的治療の実施、がん患者登録や緩和ケア(特に在宅の緩和ケア支援)、さらに5大がん(胃がん、大腸がん、肝臓がん、肺がん、乳がん)に対して、地域連携クリティカルパスを作成して運用することです。
従って、「がん診療連携拠点病院」が中核となって地域連携パスを作り、地域内でパスに参加する診療所や一般病院との間で連携することによって「地域中核病院主導型」のネットワークが作られます。
■ 【脳卒中】
365日24時間体制でMRIを稼働でき、患者の来院後1時間以内にt-PAによる脳血栓溶解療法を実施できる病院が地域の脳卒中急性期病院・脳卒中中核病院となり、その病院を中心に急性期の「地域中核病院主導型」の医療連携のネットワークが形成されます。
脳卒中患者の場合は、救命救急の時期よりもその後の障害をもって暮らす期間のほうが圧倒的に長いので回復期のリハビリテーションを担う施設も含めた介護施設や診療所とのネットワークづくリも重要です。
■ 【心筋梗塞】
急性心筋梗塞の場合は、CCUを持っている急性期病院を中心に「地域中核病院型」のネットワークが作られます。急性期病院は、来院後30分以内に専門的な治療を行え、急性期における心臓リハビリテーションを行うことが求められています。
多くの都道府県地域医療計画では、CCUを有する病院数が指標となり、CCUの病床数を5年かけて増加させるという方針が示されています。
■ 【糖尿病】
糖尿病については、上記の3疾患とは異なり急性期中核病院主導というよりは、国レベルの糖尿病診療推進協議会、都道府県の糖尿病診療推進協議会、さらに市区町村に設置される糖尿病診療推進協議会の三層構造で、地域の医療機関及び特定健診・特定保険指導を行う保険者(市役所など)が話し合うことでネットワーク作りを進めて行きます。
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▼【 地域ネットワークの事例 (1) ! 】
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各地で実際に行われている地域ネットワーク作りの事例を紹介します。
■ 【行政主導モデル】
富山県の場合は、保健所の管轄地域と二次医療圏が一致していることと、保健所を通してそれぞれの医療機関の医療機能情報が収集されるということがあり、保健所がその二次医療圏の司令塔として働くことが可能となっています。
■ 【地区医師会主導モデル】
▼ 千葉県市川市の医師会は、医師会が在宅医療を支援するセンターを作って医師会全体として在宅医療の支援を行っている。
▼ 長崎市医師会は比較的若手の医師会員の電子メールによるインフォーマルネットワークから最終的に医師会全体のフォーマルネットワークへ進化。
▼ 東京都の新宿区医師会は医師会立の夜間在宅医療診療所を作って、医師会全体が地域の在宅医療の支援を行っている。
▼ 横須賀市医師会地域医療連携体制協議会は、会長が横須賀市医師会会長で医師会の地域保健担当・医療情報システム担当・病診連携担当の3人の理事が中核となっている。
最大の特徴は、中核病院の病院長、市と県の保健所の代表、ケアマネージャー、訪問看護ステーション、社会福祉協議会の代表者という多職種で連携協議会を作っている点です。また、協議会の下部組織として心筋梗塞、糖尿病、がん、脳梗塞のワーキンググループがありそれぞれの連携パスを作っています。
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▼【 地域ネットワークの事例 (2) ! 】
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■ 武蔵野赤十字病院 (北多摩南部脳卒中ネットワーク研究会)の地域完結型診療体制の構築
多摩地区は住民が多い割には都心部に比べて医療機関が少ないためネットワーク作りが必要となっています。北多摩南部脳卒中ネットワーク研究会は、北多摩南部二次医療圏で脳卒中を扱っている4つの急性期病院の脳卒中専門医、脳神経外科、神経内科、リハビリテーション科の医師の呼びかけで作られました。
まずは、二次医療圏に不足している回復期リハビリテーション病棟を増やすことを目標とし、そのために二次医療圏を管轄している保健所の担当者の同席のもと、脳卒中の診療に関わっている地域の20病院の経営者(理事長、病院長)の会合を開きその中から世話人を決めた。
最も重要なことは回復期リハビリテーション病棟の開設を承諾して頂いた施設に対して4つの急性期病院がスタッフ教育を行うことです。武蔵野赤十字病院では、院長自ら他の病院のスタッフ教育にあたり、さらに理学療法士を他施設へ派遣・出向させる人事交流も行っています。
このようにネットワーク構築には、地域ごとの複雑な事情を踏まえてどのように進めていくかを考える必要があります。また、ネットワーク構築成功の共通点としては、多職種の方がメンバーとなり、病院の責任者である病院長や理事長もメンバーに入ることです。











